"元"池田町地域おこし協力隊~kuro隊員のその後~

平成31年3月に池田町地域おこし協力隊を卒業したkuro隊員の"その後"をダラダラ綴ります

【後編】信頼していた「協力隊同期」からマルチ商法の勧誘を受けた話(人生2回目)

こんにちは。

クソみたいなマルチ商法の記事を書いていたら、休肝日のはずがいつの間にかハイボールを飲んでいたkuro隊員です。

これがいわゆる「飲まなきゃやってらんねぇ」って心境なんですな。

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クソマルチ後編

さてさて。

感情に任せて書いたクソマルチ記事前編が7,000字を越えてしまったので、さすがに冗長かと思ってこうして後編を書いている訳ですが。

 

もうね、今の時刻は1:30なんですよ。

前編を書き始めたのは前日の19:30なので、途中の中断を除いても5時間くらいはクソマルチに関する記事を書いております。

これでPVを稼げなかったら僕の負けですw

 

前編に続いて協力隊同期の友人からマルチ商法に誘われたって話!

 

 

前編を読まないと「マルチ君」「師匠....もといエリート系説明員」という(完全にバカにした)呼称及び 、僕とマルチ君の関係性それに基づく僕の感情が伝わらないと思います。

よって前編を読んでくださいw

www.kuroroman.com

 

【2月16~17日】リスケを了承した僕と師匠(w)の正体

一丁前にリスケを申し出たマルチ君と僕

前編で書いた通り、僕はマルチ君からのリスケの電話を無視した。

なんであろうと行動を起こす人間に対してはわりと慈悲深い僕から見ても「ぶっちゃけコイツもう終わったな」どうでもいい人間としてカテゴライズされてしまったのだから仕方ない。

僕の対応に文句があるなら今すぐマルチを辞めたらいい。

そうしたら僕は君の話に喜んで耳を傾けるからさ。

 

ただまぁ師匠...じゃなくてエリート系説明員と会って話を聞くことを僕は一度は了承したので、その約束を破るつもりはなかった。

例え相手はクソマルチだとしても、僕はごく普通の一般人として向き合いたかったからだ。

その上でマルチ君をなんとか説得できないかと思っていた。

師匠(w)の正体

最初にマルチ君から電話がかかってきた時には明かされなったのだが。

「わかった会うよ」と僕が意思表示して、リスケにも応じた直後に師匠(w)の正体をマルチ君が教えてくれた。

 

十勝で訪問看護の事業所を営んでいる女性らしいのだ。

ご丁寧にマルチ君は彼女のFacebookアカウントを教えてくれた。

本当にバカなんだなと思った。

 

僕は営業の仕事をしていたせいかはわからないが、これから会う相手の情報を集めたがる人間だ。

事前に交渉相手に関するヒントががあるなら当然リサーチするに決まっている。

いかに相手の情報を得た上でさも知らないふりをしてオーバーリアクションをしてみせて相手の心を掴むのかを考えるのが僕の思考回路だ。

そんな僕に「個人向け 福利厚生」とググらせる情報に留まらず、いかにもそれなプロフ画像の師匠のFacebookアカウントを与えてしまったマルチ君はきっと真性のバカなのだろう。

 

これまでの付き合いで自分を晒してきたつもりだが、マルチ君は僕のそんな性格すらわかっていなかったんだなと思うと本当に悲しくなる。

マルチ君は大卒で僕は高卒だが、どう考えても僕の方がまともな知恵を身に着けている。

はっきり言って比べ物にならないほど思考力が劣っている。 

友人だった頃にはそんな能力の差など考えもしなかったし、例え気づいてもそれが友人関係に影響を及ぼす要素にはならない。

上も下もない.....友だちってそういうものだろ?

 

僕は彼を見限ったのでボロクソにけなしているが、マルチ君がバカに育ってしまった親御さんには哀れみしかない。

【2月19日】決戦は金曜日

「ネタ提供サンキュ」な僕

さて。

いよいよその日はやってきた。

真性バカであるマルチ君の師匠であるエリート系説明員と対峙する日だ。

 

リスケされた日時は2月19日の金曜日。

そう、僕がREDPOINTのスタッフ業務を疎かにしてまでこの記事を書いている"今日"だ。

どうにも重たいテーマ故、ここまでなかなか当blogでボケるチャンスがなかったのだが。

マルチ君はご丁寧に

決戦は金曜日

という池田町で暮らす者なら誰にでも通じるネタを提供してくれた。

ホンとサンキュね。

サンキュ.

サンキュ.

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僕はマルチ君が一時の気の迷いで勧誘してきたんだとあってほしいとギリギリまで信じていた。

そんな望みを捨てきれなかった僕はやはりバカだと痛感している。

控えめに言ってマルチ君とは段違いに賢いとこのたび理解したが、それでもやはりバカだった。

【2月19日15時】決戦序章

決戦の舞台を整える僕

約束した日時は2月19日の16:00。

僕はごくプライベートだがとても大事な用事を断ってまでエリート系説明員に会おうと思った。

とても大事な用事だったが、それを断った。

 

何度も言うが、まだマルチ君を救えるという1%に満たない可能性に賭けてみたかったのだ。

 

約束の1時間前。

僕は熱いコーヒーを片手に決戦の舞台であるREDPOINTにいた。

クソマルチ相手に1時間もの時間を割くことは愚かな行為かもしれないが、万全の状態でエリート系説明員と対峙したかったのだ。

 

僕は40分ほど無心でREDPOINTの掃除をした。

「汚いとこだなw」とナメられては交渉において不利になる。

もしかしたら掃除という行為を通じて無心になることで、自分を落ち着かせたかったのかもしれない。

 

そう、今から僕が対峙する相手はどう考えても強敵なのだ。

マルチ君が漏らした事前情報から、訪問看護の事業所を立ち上げて軌道に乗せた若き経営者ということはわかっている。

 

優秀だ。

どう考えても僕の数十倍(=マルチ君の数万倍)は優秀だ。

 

そりゃ仮にも巨大マルチ組織の実行部隊なのだから、ただの無能勧誘員に成り下がったマルチ君とは違い、それなりの能力を持った人間であることは想像に難くない。

 

 

掃除を終えた僕は冷めたコーヒーを飲みながら時刻を確認した。

15時50分。

完璧だ。

僕の準備は整った。

 

それから10分が経ち、約束の時刻となった。

 

が。

エリート系説明員が

現れない

のだ。

遅刻したエリート系説明員と僕

僕は少々うろたえながらマルチ君とのメッセンジャーを確認した。

もしかしたら僕が日時を勘違いしてしまったのかもしれない。

こんな状況でも自分のミスを疑う僕はマルチ君とは比べ物にならないほどの善人だと我ながら思う。

 

15時59分にマルチ君からのメッセージがあった。

以下、原文を引用させてもらう。

ちょい遅れそうで、町内には入っているらしく、、、

あと5分くらいで着くそうです!!

 

僕は前編でも書いたように、マルチ君からリスケのメッセージを読んだ時に汚い言葉(うぜぇ)を口にしてしまった。

 

意外に思われるかもしれないが、僕は言動や言葉遣いには日頃から気を付けているつもりだ。

議員という立場は関係なく、営業という仕事の経験からくるものでもない。

 

単純に、発する言葉には人間性が現れるからだ。

僕は優秀でもなければ善人でもない。

だからこそ誤解されたり自分が不利にならないように慎重に言葉を選んでいる。

 

そんな僕が、だ。

 

遅刻を知らせるメッセージを見た瞬間

うっぜぇぇぇマジで

と吐き出してしまった。

遅刻に対する「ごめん」の一言も無く「ちょい遅れそう」バカ丸出しな言葉を選んで送ってきたマルチ君に心底呆れた。

 

エリート系説明員はシンプルに

遅刻しやがった

のだ。

 

 

僕は冷めたコーヒーをすすりながらIQOSのスイッチを押した。

この時、僕はマルチ君を救うことを完全に諦めた。

【2月19日16時】決戦の時

エリート系説明員が○○で動揺した僕

僕は苛立っていた。

めったなことでは怒らない僕がマルチごときに苛立つのはどう考えてもムダな労力だと頭では理解していたが、こんな状況で苛立たない人間がいるなら紹介してほしい。

きっとその人は菩薩だろう。

 

16時05分。

ようやくエリート系説明員が現れた。

 

バカなマルチ君が事前情報を漏らしていたので、エリート系説明員の容姿は確認済みだった。

 

ところがどうだ。

いざ目の前に現れたエリート系説明員は

思ったより美人

だったのだ。

 

正直、僕は少し動揺した。

こんなカワイイ女性が今から僕をマルチに勧誘するのか、と。

もしも僕がドMだったなら、これ以上ないシチュエーションだったかもしれない。

マルチとわかっていてもきっとホイホイ契約してしまっただろう。

 

しかし。

僕はどちらかと言えばS寄りの人間だ。

 

自分の性癖を脳内で再確認した僕は、正気を取り戻して戦闘モードに入った。

髭の呼吸・無の型、とでも言っておこう。

 

さぁ、どんな戦いを繰り広げようか。

エリート系説明員と僕①

僕は平常心だ。

平常心を保ちつつ敵意をむき出しにしていた。

 

それはまるで常にサ〇ヤ人状態でいることで、より強くなろうとしたドラ〇ンボールのキャラクターのようだった。オッスオラゴクウ

 

思ったよりも美人なエリート系説明員が口を開いた。

「遅れてすみません!」と。

遅刻したことを謝罪できるだけマルチ君よりはるかに優秀だ。

すっかり優秀か否かの判断基準が地に落ちた僕は「相手にとって不足はない」と名刺を差し出した。

 

するとどうだろう。

エ「あっすみません私の名刺どこにしまったっけー!!」

エ「ちょっと見失っちゃったので、先に頂戴しますね!」

 

なんだコイツめんどくせぇ

名刺入れの位置くらい道中の車内で確認しとけ、と僕は心の中で悪態をついていた。

 

そこからはお決まりのアイスブレイクタイム。

エ「ボルダリングジムすごいですね!!」

エ「地域おこし協力隊だったんですよね?」

エ「出身はどちらですか?」

 

クッソどうでもいい会話が続いた。

アイスブレイクというのは、あくまでお互いわかり合いたいという前提があってはじめて意味を成すものだ。

ハナから敵意100%な僕の心の氷を壊せる訳などない。

 

僕はいわゆる塩対応を続けた。

これまでもREDPOINTで来客を迎えたことは幾度もあった。

そのたびに僕は自分からアイスブレイクを試みた。

僕「わざわざ池田まで来てもらって悪いねぇ」

僕「いやー狭苦しいとこでごめんねぇw」

僕「すきま風ヤバいでしょw寒くない?」

 

そんな言葉を僕は口にしなかった。

相手を気遣う必要もなければ、わかり合う必要もないのだから。

エリート系説明員と僕②

くだらないアイスブレイクトークを10分ほど続けた頃だろうか。

エリート系説明員がカワイイ顔で本題を切り出した。

 

エ「今日お伺いしたのは個人向けの福利厚生について、です」

僕「(きたか...)」

 

それからエリート系説明員は矢継ぎ早に個人向け福利厚生のシステムについて話し始めた。

エ「関わる人みんな幸せにしたい」

エ「大企業の社長も会員」

 

純度100%のマルチトークが続いた。

僕はテキトーに相槌を打ちながら聞き流していた。

もっといろいろ説明していた気もするが、全くどうでもいい話なのであまり記憶に残っていない。

録音しておけばよかったと後悔している。

 

一通りの説明を終えた、と思えたところで僕は口を開いた。

僕「これっていわゆるネットワークビジネスですよね?」

エ「....!」

 

これまでカワイイ顔して話していたエリート系説明員の目が一瞬泳いだ。

言葉だけじゃなく、表情や仕草といったボディランゲージも含めて惚れ惚れするほどのトークスキルを持っていたエリート系説明員がわずかな隙を見せた。

 

僕は自分の意思をまっすぐに言葉にした。

僕「そんなビジネスは絶対にやりません」

僕「マルチ君がひっかかってしまったことがただただ残念」

 

それでもエリート系説明員は引かない。

そりゃそうだ。

相手は百戦錬磨のマルチ信者。

僕のような人間とも数え切れないほど対峙してきたはずだ。

 

エ「よく誤解されるんですよーw」

エ「私も最初は怪しいと思ったんですw」

エ「でも、ちゃんと知らないのに判断するのはイヤだったんです!」

エ「だから私はこの世界に飛び込んで全力を注いできました!」

エ「そしたらこのシステムがとても素晴らしいものだとわかったんです!」

 

あぁうぜぇ

 

僕は少なからず頭痛と吐き気を催しながら勧誘トークを聴き流していた。

閉店ガラガラ状態の僕にエリート系説明員の言葉が響くはずもない。

 

もうマルチ君を救うことなど頭に無かった僕は、目の前でキラキラとマルチトークを展開するエリート系説明員に興味が湧いた。

言い訳じみているが、決して美人だったからではない。

エリート系説明員と僕③

それから僕はエリート系説明員に質問をぶつけてみた。

僕「なんでこんなことしてんの?」

僕「きっかけはなんだったの?」

僕「親御さんは知っているの?」

僕「失礼だけど結婚しているの?」

 

まるで水商売をナリワイとしている人に対して偉そうに説教を始めるオジサンのようだと自覚しながら。

マルチ信者であろうが真っ当な仕事に就いている人だろうが、人にはそれぞれ事情がある。

その事情の是非を問うほど僕は立派な人間ではない。

 

上記の質問は軽いジャブ。

ただ一つ、どうしても気になることがあった。

 

前編にも書いたが、僕は以前にもマルチ商法の勧誘を受けたことがある。

その時も今回も、アポトークがほぼ同じだったことが気になっていた。

 

完全に余談だけど、と前置きした上で僕は質問した。

僕「なんでマルチの勧誘って、詳細を伝えずにビジネスの話とか言ってアポとろうとするの?」

僕「マルチ界隈ではそんなマニュアルを共有しているの?」

エ「それは....どうしても怪しまれてしまうからです」

エ「こんなに素晴らしいシステムなのに、アポの段階で怪しまれて情報を届けられないことは避けたいんです」

エ「ハードはマルチですがソフトは素晴らしいんです!」

 

いやちょっと待てよお前。

 

サラッと言ったが

マルチって認めてんじゃねぇよww

せめて最後まで隠せww

 

要は、だ。

マルチ商法ということを隠して、魅力的な説明員がターゲットに接触して言いくるめるってことだろう。

 

とりあえず、僕の疑問は解消された。

もう僕は満足していた。

マルチ君を救う気も消え失せ、目の前のエリート説明員もどうでもよくなっていた。

 

ただこの出来事をいかに面白おかしくblogに書いてPV数を稼ぐかという思考にシフトしていた。

なんならYouTubeで一部始終を動画にしてやろうかとも考えていた。

 

その後も僕とエリート説明員は30分ほど雑談を続けた。

疑問が解消された僕は純粋にトークを楽しんでいた。

なんせ目の前にいるのは頭の回転が速くてトークが巧みで美人な女性

そこらの地方議員よりよほどロジカルに議論できる切れ者だ。

 

マルチというクソみたいな要素を除けば、この状況が楽しくないはずがないだろう。

エリート系説明員と僕④

以下、覚えている範囲だが。

エリート説明員との会話を記していこうと思う。

僕は既に賢者タイムのようなテンションだったので、だいぶヘラヘラと対応していたかもしれない。

 

 

エ「なんでマルチに悪い先入観があるんですか?」

僕「いやいやw悪いイメージを持っていないのはマルチで甘い汁すすっている一握りの人でしょw」

エ「私はその固定観念を壊したいんです!」

僕「いやその熱意で本業がんばれよしらんけどw」

 

 

僕「あなたに言っても仕方ないことだが、友人だったマルチ君が引っかかってしまったことは本当に残念」

僕「あなたが帰ったら、僕はマルチ君に電話してとっちめた上で絶縁しようと思っているよ」

エ「うーん,,,それはちょっとイヤです」

僕「はい?w」

エ「もうあなたを勧誘することは諦めた上でお話しています」

エ「私は関わった人みんなに遺恨を残してほしくないんです」

エ「だから、どうすればあなたとマルチ君の関係が悪くならないかを考えています」

僕「(イミフ)」

 

 

僕「失礼だけど結婚しているの?」

エ「今はしていません!キリッ」

僕「(今は、って言ったけどメンドくさそうだからスルーしよ)」

 

 

エ「介護業界において失われた地域のつながりを(マルチ商法で)再構築したいんです!」

僕「いや逆効果だろw」

僕「田舎でマルチやるなんて自殺行為でしょw」

 

 

エ「私、今こうして説明員としてセールスしてますけど、営業の仕事はしたことないんですよ」

僕「あのさ、今まさに営業しているでしょw」

 

 

エ「マルチ君が不純な動機でこのシステムに参加したのなら責めていいと思います」

僕「不純な動機ってなに?wお金のためでしょ?」

僕「逆に本気で社会のためと思っているならより絶縁したいわw」

エ「えぇー!そうなんですか!?」

僕「(イミフ)」

 

 

エ「私は本業の訪問介護で成功していますが、他にやりたいことがあれば全力を注げるんです」

エ「本業に注ぐ力を100として、他のことに着手しても50:50にはならないんです」

エ「あくまで100:100でやりたいんです、人生の時間は有限なので」

僕「いちいち正しいこと言うよねw」

 

 

エ「どうしてマルチ君が失敗すると決めつけるんですか?」

エ「成功したいのなら全力でやればいいじゃないですか!」

僕「そりゃそうだけどリスクの問題でしょw」

僕「普通の仕事を全力でやって成功すりゃいいじゃんw」

エ「大きな可能性があるのにチャレンジしないってことですか?」

僕「いやw失敗した時に失うものが多すぎるでしょ」

僕「普通の仕事をしていたなら、ちょっとくらい失敗しても生きていけるでしょ?」

僕「例え会社のお荷物社員だったとしても、会社を出れば家族や趣味の世界がある訳でしょ?」

僕「そんな普通の幸せすら失ってしまうのがマルチじゃん」

エ「そうだとしても全力で取り組んで成功すればいいじゃないですか!」

僕「うん、僕らはどこまで議論しても交わることの無い平行線だよ」

僕「あなたは間違いなく優秀な人、それは認めるよ」

僕「あなただからできたことであって、正直言ってマルチ君程度の凡人が成功できる世界じゃないでしょw」

 

以上です。

 

【2月19日17時30分】決戦を終えて

さよならエリート系説明員

ちょうど1時間ほど経過した頃だろうか。

終戦の時が来た。

エ「私たち、こんな形で出会ってしまいましたが次に会う時はわかり合えるといいですね」

僕「いやホントあなたみたいな優秀な人と話せて楽しかったよ」

 

うん、本気で僕は楽しかった。

こんなに聡明な人がすぐ近くにいたなんて知らなかった。

 

僕は感情的な印象だけで人を判断しない。

「コイツのAという部分は嫌いだけど、Bの部分は心から尊敬している」といった具合に、その人が持つ要素を個別に評価(と言うと偉そうだが)しているつもりだ。

 

エリート系説明員は、経営者として優れている。

それは間違いない。あと美人

 

だからこそ。

マルチという絶望的な要素さえなければ、僕はエリート系説明員と友達になりたいとさえ思った。

友だちの少ない僕が、である。何度も言わせるな

友人だったはずのマルチ君の存在は粉々になって消失していた。

 

エリート系説明員がREDPOINTから去った。

僕は真っ先にメッセンジャーを開いた。

我慢していたタバコよりも先に、だ。

 

僕は一言、マルチ君にメッセージを送った。

「終わったよ」と。

さよならマルチ君

僕がメッセージを送って20分ほど経った頃。

マルチ君から着信がきた。

 

僕は自分の状況や相手によっては平気で電話を無視する人間だが、迷わず着信に応えた。

 

プライベートではわりとボソボソと話す僕だが。

大き目の声でほんのちょっと早口、という仕事モードの口調で「もしもし」と言った。

もう彼はプライベートな姿勢で話せる人間じゃないからだ。

なんなら仕事ですらないが、仕事の様に一定の線引きをしなければいけない相手だ。

 

マ「いやー...アレだ、師匠(w)から報告を聞いたんだけどね」

マ「あのー....不快な思いをさせて申し訳なかったね....」

 

僕はブチ切れた。

友人だった頃には全く気にならなかったマルチ君の歯切れの悪い話し方が本当に気持ち悪いと思った。

 

もう一度言っておくが。

僕は友人としてのマルチ君が好きだった。

例え上手に話せなくても「いつかは地元で店を持ちたい」と夢を語るマルチ君の言葉が好きだった。

心から応援していたし、力になれるならなりたかった。

そんな気持ちすらゼロ、いやマイナスにしてしまうのがマルチ商法なんだ。

 

 

うっぜぇぇなマジで

 

そんなに言葉に詰まるくらいなら。

申し訳ないと謝るなら。

 

最初から勧誘なんてするなよバカ。

 

 

僕「いや謝るのはそこじゃなくてさ」

僕「君は僕がマルチに引っかかるような人間だと思っていたの?」

僕「でさ、君が今住んでいる町は人口少ないよね?」

僕「そんな環境でマルチやってどうなるか想像できなかったの?」

僕「いつか地元に帰って店を持ちたいって言ってたけど、地元でもマルチやんの?」

僕「地元だってせいぜい人口数万人の町だろ」

マ「いやー...ホント不快な思いをさせて申し訳ない...」

僕「だからそこじゃなくてw」

僕「んなことどうでもいいんだよ」

僕「エリート説明員は確かに優秀で魅力的な人だったよ」

僕「あの人だから成功できたんであって、自分にもできると思ったの?」

僕「なんでマルチなんかに手ぇ出したんだよ」

マ「いや....ちょっとこれを本気で頑張ってみようなって...」

僕「(怒りと呆れで唇が震えた)」

僕「わかった」

僕「君がどんな道を選ぼうが君の自由だ」

僕「ただ、もしも今すぐマルチを辞めるなら、今日のことは全部忘れてやる」

僕「マルチを続けるなら勝手にやってくれ」

僕「当然応援もしないし、失敗しても同情も支援もしない」

マ「いやー...ホント不快な思いを(以下略)」

僕「(うっぜぇぇぇぇぇ会話にならねぇ!!)」

僕「ってかさ、ちゃんとわかってんのかよ」

僕「自分より頭の悪い人を騙す仕事なんだってこと」

僕「そんなにマルチがしたいなら都会行けよ」

僕「いくら人間関係が壊れても代わりがいる場所でやれよ」

僕「今まで何人誘ったんだよ」

マ「えーと...10人くらい」

僕「そのうち何人が契約までいったんだよ」

マ「3人くらい...」

僕「(3人もバカがいるのかよ)あっそ」

僕「勧誘する相手ちゃんと選べよな」

僕「自分より頭の悪い人を騙す仕事なんだからな」

僕「じゃあな」

 

 

......以上です。

 

電話を切った僕は、マルチ君をFacebookの友達から外した。

これで全部終わった。

 

 

終わった.....。

最後に

前後編に分かれるほどの文字数の中で、散々マルチ君をバカにしてきた。

彼がどんなに傷つこうが知ったこっちゃないし、この記事を読んで目を覚ましてほしいとも今は思っていない。

 

この記事を書いた目的は2つ。

一つはただ単にblogのPV数を稼ぐネタになると思ったからだ。

人を踏み台にして金儲けを企むバカをネタにすることに罪悪感はない。

僕も遠慮なくネタにさせてもらった。

 

そして、既に前編はFacebookにて公開したのだがもちろん後編もシェアするつもりだ。

僕のFacebookの友人は、マルチ君と共通の友人が多い。

お互い地域おこし協力隊のネットワークに身を置いていたのだから当然だ。

 

そういった友人たちが不快な思いをすることがないよう、勧誘抑制の目的も込めて書いたつもりだ。

 

以上。

さよならマルチ君。