こんにちは。
いつかなにかの勝負事を仕掛ける時に"俺が負けたらヒゲ全部そってやらぁ!"とタンカを切りたいのですが、なかなかそんな熱い場面に出くわさないkuro隊員です。
単にビビッて言えないだけなのかも知れません。
合同会社つくったよ
そういえば、協力隊の任期を終えて起業したって話をblogに書いていなかったな。
— kuro隊員 (@kuro_ikdcok) 2020年1月7日
それがもう8か月も前の事とは、つくづく時間が経つのは早いもんだ。
2019年3月をもって、池田町地域おこし協力隊を卒業したわたくしkuro隊員でございますが。
卒業後に起業したって話を
まだ書いていない
という凡ミスに気付いてしまったので。
ただいま(2020年1月!)急いで書いております。
卒業後のナリワイなんて、現役隊員からすればめっちゃ知りたい情報だというのに...(だよね?)。
協力隊を卒業して合同会社を立ち上げたよって話!
kuro隊員のもう一つのナリワイは町議会議員です↓
合同会社RFM
2019年5月16日。
合同会社RFM
という名の会社を立ち上げました。
社員はわたくしkuro隊員のみなので、いわゆる一人社長でございます。
そうなんすよ。
どうでもいい話ですが、何気に自分
社長
なんすよね。
ビックリっすよね。
正確には合同会社の社長は"代表社員"と呼ぶのですが、いちいち説明するのが面倒臭いので社長とか代表と名乗っています。
当記事でも社長と書きますのでご承知おきを。
社員が一人しかいない時点でお察しの通りではありますが、
超絶零細企業
です。
ついでにブラックです。
2020年1月現在でのメイン事業はボルダリングジムの経営と、当blogも(一応)含めたWebライティングなどを手掛けております。売上は聞くな。
将来的にはゲストハウス経営やレンタルスペースの運営なども検討しておりますが、あくまで将来的に、のお話です。
その辺は書き始めると長くなるので、いずれ別記事にて。
もともと、任意団体的に運営してきたボルダリングジムを引き継ぐ格好での起業のため、1から、あるいは0から起業することに比べたら楽してるんじゃないかと思います。
加えてWebライティングについても、協力隊の任期中からコツコツと継続してきたものをそのまま事業の一つとしたので、こちらも大した労力はかかっておりません。
どちらも協力隊卒業後を見越して取り組んでいたことではありません。
っていうかそれだけじゃ
メシ食えねぇっす。
フリーランス的な仕事だけで食える人ももちろんいるんでしょうが、kuro隊員の場合はアレもコレも組み合わせないと無理だった、って話です。
まぁカッコつけて言うなら
複業
ってヤツですね。
その考え方の根本となった書籍を紹介しておくので、興味がある方は読んでみてくださいな。
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起業を選んだ理由
そもそもの前提として、わたくしkuro隊員は
協力隊の成功=定住
という考え方に基づいて活動してきました。
もちろん他の成功例(二地域居住とか)も存在するのは承知の上ですが、定住=その地に継続して住み続けられる収入や環境(主に人間関係よね)が整っている状態、なので、そこは自分の中でブレないゴールとして設定していました。
で。
定住するってことは当然
収入どうすんの?
が真っ先に上がる課題だと思うんですが。
実際、そんなに選択肢ってないじゃないっすか。
活動してきた自治体内、あるいはその自治体から通勤圏内での就職(就農も含む)か。
あるいは自分で事業を興すか(法人・個人事業問わず)。
まだまだ少数ではありますが、議員選挙に立候補してみるとか(若いってだけでめっちゃ有利よ)w
kuro隊員が起業を選んだのは、その選択肢の中で
オマエはどれを選びたい?
という問いに対するアンサーが
会社創るわ
だったってだけの話です。
ちなみに、協力隊の任期を終える数か月前。
嬉しいことに、いくつかの就職先の話を内々にいただきもしました。
めちゃくちゃありがたい話ではありましたが、そもそも就職という選択肢を選ぶくらいなら
札幌(地元)でリーマン続けてるわ
としか思えなかったのです。
(理由はそれだけじゃないけど)理不尽な仕組みの会社員生活が嫌で、住所不定に近い生活を経て移住してきたというのに。
またわざわざ組織の中で働くって
なんのつもりよw
ってね。
打診をいただいた時点では、ほぼほぼ議員選挙に立候補する意思を固めつつあり、同時に起業して自分の力で収入を得ていくことに燃え始めていた頃だったこともあり、お断りさせていただきました。
あと3か月早く打診されていたら、首を縦に振っていたかも知れませんw
なお。
任期後の進路に悩んでいる現役の隊員さんが、もしもこの記事を読んでくれているとしたら...。
一つ、先輩ヅラかましてどうしても言いたいことは
楽しめ
ってことでしょうかね。
地方での生活、そこで出会った人々、協力隊としてのミッション、任期後の生活etc。
今の自分を取り巻く悩みが、協力隊特有の悩みのように思うこともあるかもしれません。
が、結局は
- 今の仕事への不満、心配
- 周囲の人間関係に対する悩み
- 将来への漠然とした不安
なんて都会でも一緒じゃないっすか。
人口や働き口の数は圧倒的に違いますが、悩みの本質なんてどこで生活しようが根は一緒です。
協力隊って制度はちょっと非日常的な3年間を過ごせるチャンスなんです。
縁もゆかりもない地(Uターンのケースもあるけど)で、最長3年間は収入と家があって。
で、任期終了後に起業しようとすれば
100万円の補助金
までもらえちゃうんですから...!
面白いに決まってるじゃないっすか。
ダメでもともと、思いっきり楽しんだらいいんですよ。
任期後の生活だって、もしも起業を選ぶのであれば自分の力で自分の食い扶持を確保していくゲームみたいなもんですよ。
なにか行動して、アイテムやスキルを身につけて、それでまた行動して、生活できるだけの数字を目指していく
リアル人生ゲーム
じゃないっすか。
...と。
ちょっと話が逸れましたが。
kuro隊員が起業を選んだのは
- 雇われる、という選択肢がなかった
- 起業して収入を得る方が人生楽しめると思った
の2点と、さっきチラッと書きましたが
- 協力隊は任期後の起業に対して補助金が出る
のも理由の一つですね。
本音を言うならば
補助金無し
で起業できたら最高にクールだったんですけどね。
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ランニングコストではなくイニシャルコストに対して活用(補助金が無いと自走できないとかではない)するからと割り切って、ありがたく開業資金に充てさせていただきました。
協力隊補助金を活用した起業までの流れ
さて。
起業にまつわる手続きや申請の話なんかにもチラッと触れておきますね。
協力隊ルートでの起業にフォーカスした内容なので、普通に合同会社を立ち上げる方はググって別のWebサイトを参考にすることをオススメいたしますw
kuro隊員の場合は、概ね以下のようなスケジュールで進行していきました。
2019年3月22日:補助金事前協議申請
まずは事前協議の申請を行いました。
補助金の交付にあたっては自治体での補助金審査委員会の可決を得る必要があるため、まずは"補助金くれよ"の申請ではなく"補助金ほしいから審査してくれよ"の申請となります。
この時の添付書類には
- 事業計画書
- 収支予算書
- 見積書
などが必要でした。
また、原則ではあるのですが。
"補助金を使って物品を購入する際はできるだけ町内の事業者を使うように"、との指示がありました。
愛町購買運動
ってヤツですかね。
参考までに、kuro隊員が申請した補助金の用途は
- 開業費:登録免許税や社印の作成
- 委託費:社ロゴマークデザイン
- 備品購入費:PC及び周辺機器一式
- 広告宣伝費:HP開設
- 消耗品購入費:工具、クライミングホールド購入など
といったところでした。
なお補助金のMAXは100万円ですが、申請金額は約120万円でした。
役場の担当職員さん曰く、"審査委員会で部分的に却下されたら支給額が減ってしまうので多めに申請してね"とのこと。
あぁそういうもんなのね。
町内事業者で調達できないもの(HP開設、クライミングホールド)については、町外事業者から購入する理由を説明する必要がありました。
そんなん
町内で買えねぇからだろが
に決まってるんすけどね。
一応、"今後商売していくにあたって、町外事業者の取引実績を積むことも必要なんです!"みたいな理由を説明したような覚えがあります。
書類一式が申請を通過すれば、あとは審査委員会の決定をじっと待ちます。
2019年4月3日:(たしか)事前協議通過
えーと、"たしか"と書いたのは手元に書類が見当たらないからです。
ズボラ極まりないkuro隊員でも事前協議は通過した、とポジティブに捉えていただけると嬉しく思います。
で、ここで大事な点。
協力隊補助金を受け取るにあたっては
概算払い
という方法があります。
めっちゃ噛み砕いて言うならば
先払い
です。
基本的に行政の補助金は後払い(だよね?)ですが、一部を先に受け取ることができました。
ただし上限額が決められており
MAX80%まで
即ち
80万円
までは事前に受け取り可能でした。
無論kuro隊員も概算払いで80万円の支給を選びましたよ!
2019年4月17日:概算払い分が支給
↑で書いた概算払い分の80万円が口座に振り込まれました。
普通に朝起きてメールチェックしていたら、メインバンクにしている楽天銀行から入金通知のメールがありまして。
"なんの入金だっけ?"とボケ全開で残高を確認したら、80万円も増えててクッソ驚いたのはズボラなkuro隊員ならではですね。
で。
ここからは申請時に提出した見積書に従って、各事業者に発注をかけていきました。
多少の金額変更は後の実績報告時にどうにかできるとのことでしたが、基本的には"以前出してもらった見積書の通りに発注します"ってのがベターかと思われます。
全ての発注と納品を終えるまでに1か月以上はかかりました。
その期間については、何に補助金を充てるかにもよるところではありますが。
概算払いで受け取った80万円から支払いを行っていくのですが、kuro隊員の申請金額は120万円ほどなので。
40万円くらいは一時的に用立てたってことになりますかね。
2019年5月16日:法人設立!
物品購入と並行して、法人設立の手続きもノロノロと進めておりました。
定款の作成や認証などは全てfreeeで済ませました。
そりゃまぁできることなら、町内の司法書士や行政書士に依頼したい気持ちはありましたが。
あいにく伝手が無かったので"これも経験"と思って自分でやってみたら、意外とできるもんですよ。
法人設立登記の書類を持って法務局を訪れた時は...さすがにちょっと緊張、というか込み上げる想いがありましたねぇ。
だってね、こんな自分が
社長になる瞬間
なんですよ。
社畜に精を出していた頃は、まさか自分が起業するなんて思ってもいなかったし、そんな器じゃないと考えることすらしなかった訳で...。
らしくないけど、ちょっと感慨深い心境でしたね。
まぁとは言っても。
実際のところ、申請の受理はあっけなく終わるのですがね。
その場で書類のチェックをしてもらえないので(どこもそうなの?)、後日電話で"書類に不備があったのでもっかい窓口来てくれや"と呼び出されることには多少の煩わしさを感じるところではありますが...。
はい、これで購入した物品の領収書も揃ったし、法人設立登記も終えていよいよ実績報告です。
2019年5月30日:実績報告
申請内容に基づいた、全ての領収書やらなんやらが揃ったので実績報告を。
多少の金額の誤差は許容範囲とのことでしたが、なるべく申請内容そのままで実績報告を挙げるのがベターかと。
行政はカッチリ型にはまった申請を好むもんですからね。
この実績報告が通らないことには、補助金の残りの金額(kuro隊員の場合は20万円)が受け取れません。
まぁ普通に事を進めていれば問題なくパスできるはずです。
2019年6月4日:交付額確定
ようやくこれで補助金の支給額が確定します。
概算払いで受け取り済みの80万円に加え、後払い分の20万円についても支給が決定されました。
ここまでくれば一安心で、あとは後払い分の振込を待つのみです。
2019年6月14日:清算払い(後払い)分の受け取り完了!
ここまで約3か月を要しておりますが。
ついに協力隊補助金の一連の手続きが終了し、清算払い分の受け取りも完了です。
またしても"なんか急に残高が増えてる!"と驚いたのは言うまでもありません。
学習しない男で恐縮です。
とまぁだいたいそんなところです。
以上、協力隊補助金を利用した起業の流れでした。
あくまで
池田町の場合
ですけどね。
自治体によって多少の誤差は当然あるのでご了承くださいませ。
起業はあくまでスタート地点
これは言うまでもないことかも知れませんがね。
起業するだけなら
誰でもできます。
書類を揃えて申請すればいいだけですからね。
起業した後に事業を回してお金を稼いでいくことがメインなので、ここまではただの準備期間です。
というか会社を設立した後にも、整るべき環境が山のように控えています。
kuro隊員の場合は
法人口座開設
と
法人クレカ作成
で数か月かかったりしてますw
会社ができているのに口座が無いって、"それどうやってお金を扱っていくのよ"って話ですよ...。
起業は計画的に
ってことですな。
そのあたりの苦労話はまた別記事にまとめます!
最後に
えーと、文章が大変長くなりましたが
起業して社長になりました。
通常の合同会社設立の流れはググればいくらでもヒットするので、敢えて協力隊ルートからの起業や補助金にフォーカスして書いてきたつもりではありますが。
どうにも勢いのままに書いた文章なので、後日捕捉や追加があるかと思います。
どこかの誰かの参考になれば幸いです。
ではまた(^O^)/