こんにちは。
北海道十勝地方、池田町の地域おこし協力隊kuro隊員です。
※平成29年2月29日、全面的にリライトしました。
※平成29年10月23日、一部リライト。
十勝の寒さは半端じゃない
本日の池田町、朝9時の時点で1℃です。まだ11月ですが、これから冬が来るかと思うとゾッとしますね。
北海道育ちだけど本当に寒さが苦手なkuro隊員は耐えきれない気がしてならない。一体何度風邪を引くのか心配でしょうがない。
雪が少ないのが十勝の冬の特徴ですが、それはそれでちょっと物足りないなんて思ったり。雪景色=寒いならわかるんですが、全然雪が無いのにめちゃくちゃ寒いってまだ違和感あり。
協力隊歴7か月、思う事
そもそも地域おこしって何?
地域おこし協力隊を移住手段の一つとして検討されている方もいるでしょう。その選択は実に正しいと思います。こんなに移住希望者に優しくて地域に溶け込み易い名目を持てる制度なんて今後も生まれるかはわかりませんよ。
公式な概要等は総務省HPを参照いただくとして、協力隊歴7か月のkuro隊員なりに思っている事、移住を希望するみなさんの判断材料になればと思って書きます。
そもそも地域おこし協力隊とは都市部に住んでいる人が地方へ移住し、最長3年間、町おこし等の活動の一端を担い、起業や就業により完全移住を目指す、というものです。完全移住すなわち「定住」ですね。
Uターンで協力隊となるケースも少なくないようですが、全く縁もゆかりも無い町に移住者として溶け込むのは何かと大変。そこで役立つのは「地域おこし」という文言。「ヨソモノですがこの町を"おこす"ために来たんです!」と言えたら何となく聞こえはいいですから。
町おこしとは何か、それは採用される自治体によって様々と言っていいと思います。要はその自治体が何を求めているか。役場のビジョン、住民の要望、その他諸々。
当記事では池田町を例にとってご説明します。
例えば「ミッション型」と呼ばれる活動。
「推進したい事業があるが、担い手がいない」「町に不足している分野の専門家を招きたい」等々、あらかじめビジョンが定まっている場合ですね。
池田町の場合は
- 自然環境保護推進員(エゾシカ等解体処理施設の運営)
- 観光振興推進員(観光協会勤務)
が該当しますね。
さて、そんな意気地なしのkuro隊員は「町おこし推進員」という大層な肩書です。
移住定住・まちなか活性化と言った定められたミッションはあるのですが、日常的にその業務がある訳ではなく、自分で取り組みたい事を見つけたり企画したりしています。
「フリーミッション型」あるいは「非ミッション型」と呼ばれる形態ですね。
ミッション型、フリーミッション型、どちらも長短あると思います。
ミッション型では課せられた業務に追われて、自身が思い描いていた「地域おこし」ができない。役場の臨時職員と何ら変わらない、など。
非ミッション型ではひたすら放置プレイで、何したらいいかわからない。誰も協力隊に興味が無さそうだし役場は無関心だし、何これ?状態。
ちなみに私は放置プレイをいいことに、好き勝手に活動できているので非常に性にあっています。放置プレイ万歳。
一応断っておきますが、好き勝手って書くとアレだけど別にサボってる訳ではないからね。そこはご理解下さいな。
賛否はあるかと思いますが、「好きにできるなら好きにやればいいだけじゃん!」と思います。やりたい事、改善すべき事が多すぎて「どこから手を付けるか?」で悩むのはわかりますが、「指示が何もない(から何もできない)」とボヤくのはちょっと違うかな、と。
自由度と雇用契約とルール
他地域の協力隊とも情報交換をするんですが、kuro隊員はかなり自由度が高いほうでしょう。基本的に理由さえあればどこで何してもOK。
と言っても、役場に準じたルールも当然あります。
活動予算の使える範囲とか、色んな報告書とか、協力隊の情報発信のためであっても、SNSは非公式とか。副業もです。
交通違反で訓告を受けるという事件もありました...。
嘱託職員として任命されている以上、これは雇用契約だし双方の約束事ですね。
どうしても活動に支障がある場合は、交渉して認めてもらう事もできますし。
要はちゃんと情報収集をして、なぜ許可されないのか?をしっかり考え、正当性を訴えることが必要。そこは普通の社会と何ら変わりません。
まぁここまで色々書いてはいますが私は着任してまだ7か月です。私が活動する池田町も導入してまだ2年目。
お互い探り探りですが、関係を築きながらやってます。しかし要望はしっかり訴えて、役場の受け入れ易い文言を並べる事も覚えつつあるkuro隊員。
別にゴマすってる訳ではありませんが、自分が自由に活動するためならゴマだってすりますよ。二者択一で考えたら、役場にゴマする<自由に活動する、なのでね。
何が自分にとって大事か?優先順位はどれが高いか?を頭の中で整理しておけば、理不尽に耐える事もできるし理不尽に立ち向かう根性の土台も築けます。
最後に
あくまで個人的な見解ですが。
・その1
応募する前に情報収集(条件、実態、その町に先輩隊員がいるなら必ずコンタクトを!)。これができなければ着任してから「こんなはずじゃなかった...。」という悲劇が発生しかねません。
本人にとっても受け入れる自治体にとっても、誰も得しない結果になる確率が上がってしまうので、ちゃんと情報集めましょう。頼むから集めて。
・その2
着任したけど話が違う時は現状分析(何がどう違うか明確に、許可を得るためにはどこにどう訴えかけるべきか?)。いくら情報収集しても行き違いや事情が変わった、って事は起こり得ます。
そんな時にどうにかできる対応力(適応力)は地域おこし協力隊という仕事に限らず身に着けておきたいスキルじゃないでしょうか。
・その3
なんなら元々期待しすぎない(別に協力隊に限った話ではなく、理想と現実が一致するのは正しいプロセスを続けられた場合ですよね。「移住」という環境の変化に胸は躍りますが、しっかり「現実」を見ましょう)。
事前の情報収集も抜かりない、着任してからのギャップも埋めた、しかしそれでも多くの問題が降りかかると思っておいてほしいです。そうならないのが一番ですが、「これだけ色々気を回したのにまだダメなのかよ!」って状況を、すなわちリスクを覚悟しておいて下さい。
本気で地域をおこして定住したいなら、普通に会社員やってる生活くらいのストレスがかかる場面があるような気がします。あくまで着任7か月程度のkuro隊員の意見ですけどね。
ではまた(^_^)/~